2-2 覆工コンクリートの養生

『トンネル貫通前の坑内は、比較的温度が一定で湿潤状態であるため、坑口部を除き、一般的に付加な養生は行われていない』
(コンクリートライブラリーより抜粋)《資料―2》

しかしながら、新換気指針(建設業労働災害防止協会)では、坑内風速は0.3m/sec可燃性ガスが発生トンネルは0.5m/secと規定された結果、トンネル坑内が外気の影響を受けやすい環境下にあり決して温度が一定で湿潤状態ではありません。《資料―3》

資料2

102 コンクリートライブラリー
トンネルコンクリート施工指針 土木学会

第1部 山岳トンネルの覆工コンクリート

10.7養生

(1)覆工コンクリートは、打込み後、硬化に必要な温度および湿度の条件を保ち、有害な作用の影響を受けないように、適切な期間にわたり十分養生しなければならない。
(2)トンネルの貫通後には、通風等により温度、湿度が低下することがあるため、必要に応じて適切な対策を講じなければならない。

解説
(1)について 打ち終わったコンクリートに水和反応により十分な強度を発現させ、所要の耐久性、水密性等の品質を確保させ、有害なひび割れが生じないようにするためには、打ち込み後一定期間中、コンクリートを適当な湿度のもとで十分な湿潤状態に保ち、かつ、有害な作用の影響を受けないようにすることが必要である。

覆工コンクリートは、一般に脱型が早いため型枠存置に十分な養生効果は期待できない、しかしながら、トンネル内は、坑口付近を除いて温度が安定しており、湿度も高い状態となっている。また、覆工コンクリートは、背面が自山に面しており外気に露出しているのは一面のみである、日照作用もなく風等の影響もほとんど受けない、そのため、コンクリート表面からの逸散は、一般の屋外コンクリート構造物よりも格段に少ない、このような状態が確保されているトンネル内は、湿潤状態に保たれていると見なせるので、一般には、特に付加的な養生は行っていない。

なお、十分に硬化していないコンクリートに振動、衝撃などを加えると、ひび割れや損傷を与えることがある、発破工法でトンネル掘削を行う場合には、切羽とコンクリート打設地点は、適切な距離を確保することが望ましい。

(2)について トンネル貫通後は、通風が生じるのが通常であり、トンネル内の温度、湿度が低下する場合がある、覆工コンクリートの初期材齢における通風は、坑内環境によってはコンクリートの所要の品質に影響が生じることも考えられる、このような状況がある場合には、防風用のシートを張るなどして、必要に応じて適切な対策をするようつとめるものとする。


第4部 覆工コンクリートのひび割れ対策

3.3 覆工コンクリートの養生

コンクリートの養生にあたっては、ひび割れ抑制が計画どおりに行えるよう、温度および湿度を適切に管理する必要がある。

解説
トンネル内は、坑口付近を除いて一般に湿度が高く、温度も安定している、日照作用もなく、風などの影響もほとんど受けないため、トンネル内はコンクリートの養生に適した湿潤状態に保たれているとみなして、一般には付加的な養生は行われていない、しかしながら、トンネル貫通後の通風や換気などにより環境雰囲気が変化する場合には、防風シートを張るなどの適切な対策を講じることが必要で、第一部10,7養生および第三部6.6養生を参照するのがよい。

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資料3

改 訂
ずい道等建設工事における換気技術指針
《設計及び粉塵等の測定》

建設業労働災害防止協会

1.8 温度、湿度、風速および気圧等

トンネル内の気温、湿度、風速および気圧などは、作業の安全衛生を確保するための重要な要因となるため、28℃以下の温度(不快を感じない温度)で、0.3m/s程度の風速(ただし、可燃性ガスの発生がない場合)を維持することが望ましい。また、冬期の寒冷環境でも注意力や運動能力が低下するので、安全確保のための対策が必要である。

解説
(5)風速
トンネル内の風速は、ディーゼル機関の排出ガス、粉じん、発破の後ガス、自然発生の有害ガスなどを安全な濃度に希釈するのに必要な換気量によって決まる。作業環境ではこれらの他に、臭気、湿度、温度などの要素もあり、一定の風速が必要である。

国際トンネル協会の施工安全指針では、0.17~0.75m/s以下の風速を保守する必要があるとしており、海外諸国の基準は表―2.1.12のように、0.2~0.3m/sとしてある。

本指針では、望ましいトンネル風速として、0.3m/sを示す。また、可燃性ガスなどの、爆発雰囲気が創生される危険が予想される場合は、少なくとも0.5m/s以上の風速によりメタンレアを消散させる必要がある。

追加資料